過去ログ - ゴールデンカムイ‐アイヌのグルメ
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23: ◆MlsNDn0Q4w[saga]
2016/04/24(日) 14:11:34.12 ID:XlbbQe1w0
すると白石が口を開いた

白石「そうだ俺、第七師団の兵舎で良いものを手に入れたの忘れてた。」

杉元「?」

白石「これ。バターだ。」

杉元「お前、あの騒ぎの中でよく、こんな貴重品を手に入れたな。」

白石「まあ第七師団の軍服を着てたしな。食糧庫のカギも、ちょろかったぜ」

アシリパ「バターって、おいしいのか?」

白石「まあ食えば分かるよ。アシリパちゃん」

そう言うと白石は蒸かしたじゃがいもに十字に切れ目を入れ、そこにバターを一欠片ずつ落としていく。じゃがいもの熱でバターが溶けホクホクの身に馴染んでいく

アシリパ「いいにおいだ」

杉元「ああ。よし食べよう」

アシリパ「はふっはふっ」

白石「最高に旨い!」

杉元「あふほふふぁちち」

白石「早く食えよ!お前その見た目で猫舌かい!」

杉元「うふふぁい」

確かに熱いがじゃがいもとバターは合う。ほのかに甘いジャガイモに、とろとろのバターのコクが相性抜群だ。塩気もある。

杉元「ヒンナヒンナ!」

白石「なんだヒンナって?」

杉元「感謝の言葉だ」

白石「へー、ってアシリパちゃん。それ俺のイモ!」

アシリパ「むぐ!?」

俺と白石が話してる間にアシリパさんは白石のイモも頬張っていた。まるでリスだ

白石「ちょっと返して!ってすげえ力。離れない!」

アシリパ「むぐむぐ」

とにかく俺達は腹も満たし先を急ぐことにした。

アシリパ「白石」

白石「ん?何」

アシリパ「バターおいしかったぞ」

白石「そりゃ良かった」

アシリパ「白石、いもは、おいしかったか?」

白石「ああ旨かったよ(半分以上アシリパちゃんに食われたけどな…)」

アシリパ「白石、飴ちょうだい」

白石「へ?」

アシリパ「白石、私のイモ食ったよな。だから私も飴が食べたい。」

白石「えアシリパちゃん俺の分も…」

アシリパ「食べたい」

白石が俺の方を見る。だが俺は首を横に振った。…すまん白石。アシリパさんに狙われたら逃げられない。

白石「…はい」

アシリパ「ありがとう白石!」

アシリパさんはニコニコしながら飴を口に入れた。その顔を見ると白石も満更でもないようだった。だが次の目的地に着くころ白石の飴は袋の半分まで減っていた。
   
  第三話…終わり




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