6: ◆kbUNpGyKq6
2016/04/23(土) 23:49:29.10 ID:7hYW2Gbh0
「それじゃあ朝食に行く時にまた声をかけますから......楓さん?」
「えっ?あっ、は、はい」
またしてもいつの間にか部屋の前に着いていた。今日はいつもより考えることが多いので、またこんなことがあるかも知れない。
「大丈夫ですか?チェックアウトまでまだ時間はあるので、もう少し寝ていても......」
また、気を使わせてしまった。
「大丈夫です!ちょっと考え事をしてただけですから」
「そうですか、ではまた後ほど」
自分の部屋に戻る彼の背中を見やってから部屋に入る。着替えてテレビをつけると丁度天気のコーナーをやっていた。気象予報士曰く、吹雪は夜には収まるようだ。
「明日には帰れそうね」
ほっとすると同時に、少し惜しくもなる。どう足掻いても彼と二人でいられる時間はそう長くない。
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