過去ログ - 【艦これ】提督「続投しましたけど…」
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638:名無しNIPPER[saga]
2016/10/15(土) 23:28:46.05 ID:y/w32fwe0

由良は押していると確信した。
ついに腰を上げた彼女と天城は、明石と交戦していた。
明石は強い、だがあくまで工作艦としてである。
戦闘艦艇である二人がかりで押せないことはない。
徐々に徐々に、明石は追い込まれていた。
だが、それでも明石は驚異の戦闘続行を見せていた。

「…攻めきれません」

「ええ」

天城の苦言に由良は返事を返す。
苦戦するにしても長引き過ぎている。
それも明石が単に防戦に入ったからであると由良は気づいていたが、
それでも引っかかる箇所があった。
どうして、彼女は轟沈覚悟で戦闘を続行するのか。

「由良!」

天城の声に反応した瞬間、艤装に明石の攻撃が当たる。

「よそ見してていいの?」

今の一撃で由良は考えを改めた。
疑問は置いておけ、でなければ自分がやられる。
だからこそ由良は覚悟を決め、砲を撃つ。
この攻撃は、明石に当たると由良は確信をもっていなかった。
だが____、

「あれ?」

背後でまばゆい光が上がった瞬間だった。
明石は由良の砲撃が当たると知りながら、攻撃の手__それどころか回避を止めた。
その瞬間、由良と天城の攻撃が明石に当たった。
自ら待っていたかのような直撃。
そのまま明石は仰向けに倒れる。
呆気にとられた由良は天城を見る。
天城もまた由良を見た。
そんな二人に、倒れた明石が言った。

「こんぐらっちゅれいしょん、お二人さん。行きな…今なら資格あるんじゃないかしら?」

明石はそう、訳のわからない一言を言った。
その発言のあまりの突然さに、由良は状況が分からなかった。
何も言えずに由良がまごつく間に、荒い息のまま天城が質問する。

「明石さん、本当は___このつもりだったんでしょう?」

「なんのことやら。……それ以上、言わないでね天城」

明石は、そう言ってから笑う。

「焼きが回ったわ。さっさと行きなさいよ。あの人、止めるなら早く」



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