18: ◆yz988L0kIg[saga]
2016/04/27(水) 20:44:54.04 ID:WVOD8aOHO
閃いたように、彼女は口を開く。
「うん……そう……パパ……ママ……許してくれた…………」
初めて話すことができた。
僕は今にも飛び上がってタップダンスでも踊りたい気持ちだったが彼女の胸の上だったのでやめておく。
「だから……大丈夫……ずっと……一緒………」
優しく微笑んで抱きしめてくれる。
それはふかふかの絨毯より、夕日よりも暖かくて、いい匂いだった。
僕はそれからこれまでのことを夕日が沈み月が顔を出すまでしゃべり続けた。
生まれたときのこと。
旅をしていたときのこと。
そして、雪美ちゃんに出会った時のこと。
僕が話すたびに彼女は笑ってうなずいて話を聞いてくれた。
ご飯を食べるときも、一緒にお風呂に入っているときも、ずっとずっとお喋りをした。
布団に入って雪美ちゃんが「もう……寝る時間……」というまで僕はしゃべり続けた。
僕はごめんなさいと謝って、彼女の腕の中で眠りに就いた。
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