過去ログ - 探偵助手の僕が退魔師と組んだら -SS速報VIP

過去ログ - 探偵助手の僕が退魔師と組んだら

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21: ◆CIZA6sfEUc[sage saga]
2016/04/26(火) 21:43:21.13 ID:cyT7bhGXo
「あいつがこだわるのは金の目だから」

　と、レンズの入ったケースを見せる。
　犯人の「好み」に合わせたってことか。

以下略

22: ◆CIZA6sfEUc[sage saga]
2016/04/26(火) 21:44:18.95 ID:cyT7bhGXo
　ここ数十年をかけて人口が減ったせいで、子供は悠長に勉強だけしていられなくなった。
　中学を出たら働きながら高等教育機関に通う奴の方が多い。
　先に学費を稼いで学びに来る大人もいる。
　昔でいうところの高校と大学が一緒になったような教育機関だけど、名称が長いので「学府」の呼称が根付いている。

以下略

23: ◆CIZA6sfEUc[sage saga]
2016/04/26(火) 21:45:09.57 ID:cyT7bhGXo

「せめて過剰防衛ギリギリの線まで痛めつけてから突き出そうと思ったのに」
「見習いとはいえ仮にも交渉人だろ。リンチはやめとけよ。立場がまずくなる」
「ツケは払わせなきゃ」

以下略

24: ◆CIZA6sfEUc[sage saga]
2016/04/26(火) 21:45:46.52 ID:cyT7bhGXo
　言い終わらないうちに彼女の表情が歪んだ。
　眉を寄せて僕を睨みつける。
　噛み締めた歯列が見える。
　何か言いたいのに言葉が出てこないような、出さないように噛み殺しているような、何を我慢しているんだろう。

以下略

25: ◆CIZA6sfEUc[sage saga]
2016/04/26(火) 21:47:15.09 ID:cyT7bhGXo
今回はここまで。

地の文、固有名詞アリのオリジナルです。
週一を目標に更新するつもりです。

以下略

26: ◆CIZA6sfEUc[saga]
2016/05/02(月) 06:35:06.01 ID:Hoczx3k+o

　事務所に戻って、ボスに買い物ミッションの失敗を報告した。

「――とまあ、こういうことで、食料をロストしました。ごめん」

以下略

27: ◆CIZA6sfEUc[saga]
2016/05/02(月) 06:36:13.73 ID:Hoczx3k+o
　駅前通りの両サイドが出店で埋まる賑やかさはちょっと好きだった。
　買い物はスーパーでも事足りるけど、月に一度、第一土曜日と第一日曜日のマーケットは安く買えるし食料品だけじゃなく雑貨も並ぶ。
　出店者の面子はいつも同じとは限らない。
　常連もいれば一期一会の人もいる。
　掘り出し物目当てに骨董マニアも遠くから来るらしい。

以下略

28: ◆CIZA6sfEUc[saga]
2016/05/02(月) 06:37:14.74 ID:Hoczx3k+o
「で、雪也よう。お前、顔見られたのか」
「見られたと思う」

　首を絞められたのは一瞬だけど、追い詰められたとき振り返っている。
　僕の虹彩は金色じゃないけど、口封じのために狙われる可能性は十分考えられた。

以下略

29: ◆CIZA6sfEUc[saga]
2016/05/02(月) 06:38:43.50 ID:Hoczx3k+o
　最初は「同一犯によるものと見られる新たな被害者が」みたいに報道してたのに、
警察も「犯人の好み」については情報を公開した。
　毎日のようにニュースや新聞で、「瞳の色が金色の人は用心を」と呼びかけている。

　この県内に限ったことかもしれないけど、この一か月で色付きのコンタクトレンズがよく売れているそうだ。

以下略

30: ◆CIZA6sfEUc[saga]
2016/05/02(月) 06:39:33.79 ID:Hoczx3k+o
「そういえばマリアも――」
「ボス、姉ちゃんの話は」

　姉のマリアは七つ年上で、僕と同じダークブラウンの瞳に奥二重の目をしていた。
　姉ちゃんは優しかったけど、怖かった。

以下略

31: ◆CIZA6sfEUc[saga]
2016/05/02(月) 06:40:17.18 ID:Hoczx3k+o

「犯人が捕まるまでは、通学にも護衛をつけるぞ」
「やだよ。子供のお使いじゃないんだから」
「そのガキの使いもまともにできなかったのはお前だろ」

以下略

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