過去ログ - 探偵助手の僕が退魔師と組んだら -SS速報VIP

過去ログ - 探偵助手の僕が退魔師と組んだら

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31: ◆CIZA6sfEUc[saga]
2016/05/02(月) 06:40:17.18 ID:Hoczx3k+o

「犯人が捕まるまでは、通学にも護衛をつけるぞ」
「やだよ。子供のお使いじゃないんだから」
「そのガキの使いもまともにできなかったのはお前だろ」

以下略

32: ◆CIZA6sfEUc[saga]
2016/05/02(月) 06:42:05.26 ID:Hoczx3k+o
　あれから数日後、入学式の朝が来た。
　犯人は捕まっていないのでお守付きだ。

　学府指定の制服はないので、学生は二十歳過ぎると仕事着で来て放課後に出勤したり、夜間部の場合はそのまま職場から来たりする人が多い。
　十代のうちは中学の制服を使い回しながら、洗い替えの状況次第で私服で通学するのが大多数ということだった。

以下略

33: ◆CIZA6sfEUc[saga]
2016/05/02(月) 06:43:12.39 ID:Hoczx3k+o
　そこでふと気付く。

　学府には最長で十五年在籍できる。
　マリアはなぜわざわざ退学したんだろう。
　病気になったなら、休学して療養することもできたはずだ。

以下略

34: ◆CIZA6sfEUc[saga]
2016/05/02(月) 06:44:43.61 ID:Hoczx3k+o
「ご依頼ありがとうございまっす！
　星に願いを！　穴には棒を！　みんなの暮らしに安らぎを！
　おちゃめな退魔師ツインズ『タイマーズ』だよ！」

　いきなりの伸びやかな挙手から朗々と名乗られて、僕のモヤモヤは銀河の彼方にフライ・ハイ。

以下略

35: ◆CIZA6sfEUc[saga]
2016/05/02(月) 06:45:55.98 ID:Hoczx3k+o
「お、おう。名乗りにどさくさな下ネタ混ぜんなよ。それから公式には交渉人だと……」
「下ネタとは失敬だな。国産みへのリスペクトを織り交ぜたアカデミックな挨拶なのに。
　えっ、まさか知らないの？　イザナギ、イザナミ」

「そりゃあ知ってるけど、露骨にも程があるだろ」

以下略

36: ◆CIZA6sfEUc[saga]
2016/05/02(月) 06:47:11.71 ID:Hoczx3k+o
「ツインズってことは、双子？　もう一人いるの？」

　長月と連れだって歩きだす。
　家からのんびり徒歩二、三十分。
　交通費がかからないのは魅力的だった。

以下略

37: ◆CIZA6sfEUc[saga]
2016/05/02(月) 06:50:56.12 ID:Hoczx3k+o
「いたいた。やっぱり上だ。あんまり高く飛ぶとパンツ見えるぞー」

　宙空に向かって手を振りながら呼びかける。

「大丈夫だよー。雪也はフレンドリーだよー」

以下略

38: ◆CIZA6sfEUc[saga]
2016/05/02(月) 06:52:00.56 ID:Hoczx3k+o
　妖族は元の世界に帰れる日まで人間の世界で暮らしやすいように、
また、人間の世界の秩序を守るために適合術を受ける。
　それが人間のお偉いさんと妖族のお偉いさんとの取り決めらしい。
　完全に能力が失われるわけじゃないらしいけど、そうした方が彼らも快適らしい。

以下略

39: ◆CIZA6sfEUc[saga]
2016/05/02(月) 06:53:24.92 ID:Hoczx3k+o
　少し歩いたところで、肩に手を置かれた。
　長月ではなかった。
　軽すぎた。
　大きな風船を引っ張っているような感覚。

以下略

40: ◆CIZA6sfEUc[saga]
2016/05/02(月) 06:55:06.97 ID:Hoczx3k+o
「ああ、そりゃしっぽだわ」

　感想が漏れた。
　何か気の利いたことを、と思ってたけど僕には無理でした。

以下略

41: ◆CIZA6sfEUc[saga]
2016/05/02(月) 06:56:03.93 ID:Hoczx3k+o
「あの、葉月さん――」
「葉月でいい」

　と、葉月は拗ねた目で返す。

以下略

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