過去ログ - これから日記を書く 五冊目
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46: ◆9W6PAVDo7.[saga]
2016/05/02(月) 23:20:55.68 ID:CpaN7OmJ0
赤川総合病院は5階建てで階数自体は少ない方だが、その分規模そのものは大きい。そのため、昨日と今日の2回に探索している。病理検査室での情報収集が終わり、一部残っていた各科の審査室や事務室の探索が終わった後、時間があれば病院の施設自体が機能するのか確認する予定となっていた。

放浪者が見かけたという影についても、結局のところ特定するには至らず、何であるかははっきりしていない。単純にゾンビの一部が見えただけ、という可能性もある為、彼自身もそのことを深く言及することはなかった。

今放浪者といるメンバーは昨日と同じく、山中と一ノ瀬の2名だ。放浪者が前衛に立ち、2人は後方をカバーする位置で移動している。今のところ、ここで処理したのはゾンビ数体だけで、波乱が起きるような様子はないが、メンバーに油断する様子はない。

ケミカルライトを小気味よく折れる音、そしてそれが放り投げられ、落ちる音がして、淡い光がゆっくりと移動する。放浪者達も周囲を警戒して立ち止まり、転がりが止まってから何歩か歩いた時、カタンと金属製の音が響いた。

音は頭上からして、放浪者は素早く肩に差し込んだ懐中電灯――以前三間がそれを差し込めるよう改良していたもの――を抜き取り、そこに明かりを照らす。

また、一瞬だが影のようなものがダクトらしきところの奥に入っていくのが彼には見えて。

「今の、いったい…」

一ノ瀬の呟きと、山中の反応から、どうやら例の影は見間違いではなかったようだと、心の中でぼやくように思った。


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