過去ログ - これから日記を書く 五冊目
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84: ◆9W6PAVDo7.[saga]
2016/05/07(土) 19:38:28.18 ID:AK+4/cbz0
平山が自作しておいたフック付きのロープを使い、ゆっくりとその金庫がある場所まで2人は降りる。足場は瓦礫まみれで、不安定だ。下手に動けば足を取られて怪我をする可能性もある。

落下していた金庫は、落ちた衝撃か扉が開いていた。そして、散乱している書類と、どういう訳かそこから飛び出したと思える小火器の類が転がっていた。

「どういうことだ?」

この国では、ロシアの各国への軍事併合が進められていてもなお、武器を持つべきではないと訴える団体がいた。その影響もあり、軍備の増強は遅くなっていたが、U.S.A.Uとして併合されてからようやっと防衛軍が創設に至る。

それでも、一般人の武器携帯に関しての世論は否定的な意見が多く、民間に関わる銃刀法の改正は行われていなかった。つまり、一企業の金庫の中にあってはいけないものだ。

「三葉は、WWPに乗っ取られてたってことスかね?」

平山は肯定も否定もしなかった。これだけで断定するには、情報が足りない。もしWWPに乗っ取られたとしたなら、三葉の企業が無事ではない状態ということが気になる。それに三葉の関連企業で見られる不正経理も、何を理由に行われているかはっきりしていない。脱税や横領と判断するには、あまりにも組織的な動きがみられた。

それをはっきりさせるためにも、金庫から出たであろう書類を、慎重に回収を進める。どこか、深い闇の中に飛び込んでいっているように平山は感じられた。


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