914: ◆qpy8JxeyQs[saga]
2016/09/08(木) 05:19:49.21 ID:xnGsHJgc0
「久しぶりだね、元気そうでよかったよ」
DJフレンドの下に、ハンターが姿を現していた。とある目的地へ向かう道中で、長旅の疲れを癒す為に来ているとのことだった。
1人放浪するハンターにとって、ゆっくり休めるということ自体が稀だ。例え、ゾンビの侵入はないと考えられる場所であっても、無意識での警戒状態は解けず、自然と身体は休まらない。
その意味では、ある程度信頼に足り、安全な場所と言えるDJフレンドの隠れアジトは、彼にとって本当の意味で休める場所と言える。
「あぁ。そういや、面白いもん見つけてな。お前らにもやるよ」
コートの中から無造作に取り出されたのは、ピックやトーションバーと呼ばれる棒などが一式入ったもの、ロックピックと言われる道具だった。
時代が進み、シンプルな鍵なから電子錠といったものに移行しつつあった前の時代だが、普及が全般的だったとは言えない。今でもこの旧式の鍵開け道具が対応できる鍵はいくらでも残っている。当然使うにはそれなりの慣れは必要だが、安全な開錠というメリットはけして安いものではない。
「いったい、こういうのをどこで見つけてくるんだい?」
苦笑いしながら尋ねた質問に、ハンターは当然、鍵を開ける必要があるところからと答えた。
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