過去ログ - これから日記を書く 五冊目
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975: ◆9W6PAVDo7.[saga]
2016/09/15(木) 04:15:58.12 ID:zXJ37v9P0
「あ、井門さン。探しタっす」

いつもの調子で、佐原はヘリの墜落現場を見張る井門の下へ現れた。持っているのはスパイクシールドだけと軽装で、珍しく小さいショルダーバックを肩にかけている。

「おう。どうしたよ?」

佐原を一瞥してから、井門は墜落現場に視線を戻しながらそう言う。なぜか嬉しそうに差し入れだと言いながら、佐原はショルダーバックから水筒と缶詰を、井門が横にあるメモ帳とペンを置いているテーブルに置いた。

「出来るナら、あんパンと牛乳を差シ入れたかったっす。ほら、井門サん。名前圭司っすからね」

意図がわかって井門は佐原の頭をはたいてから、水筒の蓋に中身を注ぐ。出てきたのは暖かいコーヒー、墜落現場が建物内にいるが、冬の寒さの中で過ごす彼にはとてもありがたいものだった。

そのまま、少し早い夕食に彼はありつく。このままWWPが追加をよこさないでくれればと思いつつも、小隊から連絡が来ない状況が続いているなら、捜索用のヘリは送ってくるに違いない。その増援に手を出すつもりはないが、どう動くのかだけを確認したい。そんな理由から井門は山中に偵察を志願している。

「結構退屈っすネ…」

拠点にジッとしてはいられずに来た佐原が、1時間もしないでボヤく。別にお前は帰っていいんだぞとやり取りをする。こんな時間だけならなと、思いをかき消すように遠くから旋風が聞こえてきた。


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