3: ◆66FsS2TZ4lNJ[sage saga]
2016/04/29(金) 14:32:54.73 ID:hvVe73my0
〜浦島太郎〜
昔昔、ある浜辺で亀がいじめ(?)られていました。
きらり「にょっわー! なんてかわいい亀なんだにぃ! お持ち帰りしちゃおっと♪」
杏「うわあー! 誰か助けて−!」
P「待ちなさい! 嫌がっているだろう! 離してあげなさい!」
きらり「うう・・・ごめんね、亀さん」
突如現れた青年の一声に、如何に自分勝手な行いをしていたかを悟った少女は、ぶん回していた亀に謝り、一目散に帰って行った。
杏「うう・・・目が回る」
P「大丈夫か」
杏「助けてくれてどうも。お礼をしたいけど、おなかが減ってそれどころじゃないんだ。ごめんね」
亀は元気なさそうに言うと、砂浜にだらりと寝そべった。
P「ならうちでご飯を馳走しよう。それに、お礼なんていいよ」
杏「ほんと!? じゃあ行こう!」
青年は亀を持ち上げ、予想以上の重さに唸りながらも家に無事到着した。
杏「おお! こたつあるじゃん!」
家に着き、こたつを見つけた亀はするりと内部に這い入り、気の抜けた顔を見せる。
P「少しご飯の用意をするからちょっと待っていてくれ」
杏「うん・・・」
青年が夕餉を持って行くと、亀はスヤスヤと寝息をたてていた。
P「くつろぎすぎじゃないか? そもそも亀ってコタツとかいいのだろうか?」
仕方がないので一人で飯を食らっていると、もぞもぞと動きだし、亀は目を覚ました。
杏「一人だけ食べるなんてずるい!」
P「起こしたら悪いかなって。ご飯の用意もしてあるから好きに食べろ」
杏「やった!」
P「そういやお前さん、何で砂浜なんかに来たんだ。物珍しさに人が集まるのはわかるだろうに」
杏「あ〜、竜宮城から追い出されちゃってね」
P「竜宮城!?」
竜宮城とは古くから伝わる言い伝えで、ものすごい美人の乙姫様と、美しい魚が暮らす、海の底にある煌びやかな城のことだ。
P「そこじゃあ年をとらねえって話だが本当なのか?」
杏「うん。そこの乙姫様が外に出なさいって」
P「結構酷い人なんだな、乙姫様ってのは・・・」
杏「あーうん、そうだね」
P「よし! 俺が竜宮城に戻れるように説得してやる!」
杏「・・・ほんとは行きたいだけなんじゃ?」
P「ばれたか」
杏「めんどいけど、助けてくれたからね。連れて行ってもいいけど・・・」
P「どうした?」
杏「乙姫様は自分の年齢を保つために外から来た人の生気をすうって噂が」
P「んー、じゃあやめとくか〜」
杏「それがいいよ」
そこから青年と亀は亀をぶん回していた少女とも仲良くなり、三人で仲良く暮らしましたとさ。そこで青年は乙姫様が亀を追い出した理由を知ったのは別のお話。
菜々「何か酷い誤解を受けた気がしたんですけど・・・」
七海「気のせいれすよ〜♪」
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