過去ログ - 藤原肇「しんしんと、あたたかい夜に」
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名無しNIPPER
[saga]
2016/04/30(土) 15:50:02.61 ID:O3uXh0RPo
肇が俺の両手を握った。
「Pさんだって。私の大切な、大切なプロデューサーなんです」
冬でも、雪の中でも。
きっと夜にだって変わらない温かさが触れる。
「肇」
俺は、肇の両手をそっと押しのけた。
「担当プロデューサーとして、指示する。準備をして、ベッドで眠るように」
押し返された手を、肇は黙ったままじっと見つめる。
そのまま何を言うでもなく、するでもなく、上の段のベッドを拡げて、ぽすんと横になった。
「……」
これでいい。
俺に向けられた無言の背中をしばらく見遣ってから。
部屋の灯りを落として、俺はタブレットの電源を入れた。
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