過去ログ - 盗賊娘「ハンターラビット」
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39: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2016/05/02(月) 19:16:10.57 ID:kdCA4GR10
王子「全員、神殿内に入ったな。よし、探索にとりかかるか」

うさぎ(うーん、道は3つか…)


"私はここにいます"


うさぎ(……ん?)

長い耳が、女の声を拾った。
男性のみで結成されている白兎騎士団の団員ではない。

うさぎ(まさか! ダンジョン内で迷ってる女がいるのか!?)


"こっち、こっち…"


うさぎ(こっちの道だ!)ダッ

王子「うさが走り出した! 全員、続け!」

うさぎ(無事でいろよ…って!!)

立ち止まる。盗賊の耳は、足音を拾っていた。
そして、王子の後ろに隠れる。

王子「どうした、うさ?」

うさぎ(群れがこっちに来る!)

王子「…! 魔物だ、行くぞ!」

10匹程度の魔物が前方から現れ、騎士団の団員達は戦闘に入る。
その間、盗賊は物陰に避難していた。

うさぎ(この体、トレジャーハントには不便かと思ったけど、聴力と素早さが上がったのは割と便利)

うさぎ(おぉ。白兎騎士団、結構強いじゃん。あっという間に魔物をやっつけた)

のほほんとしていると、王子が物陰から盗賊を抱き上げた。

王子「怖かっただろう、うさ? だが安心しろ、俺がお前を守る」

うさぎ「……」ドキ

うさぎ(全く、格好つけちゃって……本音は『よしよし怖かったでちゅね、うさちゃ〜んスリスリ』だろ)

そう思いつつも、紳士的な言葉に悪い気はしなかった。




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