4: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2016/04/30(土) 20:34:08.60 ID:RloJRskG0
盗賊は赤ん坊の頃から孤児院で育った。
だがその孤児院の環境は劣悪なもので、彼女は6歳の頃に孤児院から脱走した。
身寄りのない子供が1人で生きていくなど、通常なら困難なものだが…。
盗賊(運のいいことに、私には盗賊としての才能があった)
ダンジョンに入り、魔物との戦闘を避け、罠を突破し、金目のものを集める。
そういったことに天性の才能があった彼女は、ずっとそうやって生きてきた。
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盗賊(久々にベッドで寝れる…。あぁ、ふかふかで気持ちいい〜)
「お休みのところ申し訳ありません」トントン
盗賊「はーい?」
使者「失礼。中央国の使者と申します。盗賊様、ですね?」
盗賊「あぁ、そうさ。どでかい中央国の使者サマが、私みたいな底辺に用事?」
使者「ご謙遜を。トレジャーハントを生業としている方々の中でも、腕が良いと評判の盗賊様ではありませんか」
盗賊「……ふぅん」
愛想笑いを返した。
普段、上流階級の者が自分のことを"下賎な盗人"だの"廃屋荒らし"だのと陰口を叩いていることは知っている。
きっと、この使者の言葉も社交辞令だろう。
盗賊「で、何の用?」
使者「実は…貴方様に、トレジャーハントのご依頼をしたく」
盗賊「へぇ?」
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