過去ログ - 【咲-Saki-】　京太郎「みやながけ」　淡「だったスレ」　咲「えっ！？」
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829: ◆Y.lj54HWGU[saga]
2016/07/07(木) 20:42:28.52 ID:es+h0VrJo

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　【いい嫁さんとは何か】-みやながけ次元-


　宮永咲はいい嫁さんと言われている。

　その歴史も長くなる。

　初めていい嫁さんと言われたのは中学一年生の頃の話だ。

　なんやかんやあって親しくなった須賀京太郎と宮永咲。

　その関係をとあるクラスメイトがからかったのが原因である。


　「須賀君、図書委員の仕事でちょっと相談があるんだけど……」

　「おう」

　「ちょっと重い物を運ぶ必要があって、手伝って欲しいんだ」


　何気ない会話。

　だが、中学生では男子と女子が会話しているというだけでまくし立てる者がいる。


　「咲ちゃんはいい嫁さんだなァ」

　「よ、よ、嫁さん！？」

　「おいやめろよー！」


　咲は顔を真っ赤にして、泡を吹く。

　京太郎も年頃だ。女子と仲良くしているということが恥ずかしいのか、嫌がっているように見える。


　「あいつ女子と仲良くしてるぜー」

　「お前らー！」

　「あうぅぅ」


　咲はもともと人見知りの性格だ。

　友達なんてほとんどいない。

　そんな咲がこうやってからかわれることに慣れているはずもない。


　「嫁さん……」


　自分がそんな関係になる人がいると思ったことすらない。

　だが、思春期特有の妄想で自分がお嫁さんになるところを想像してしまう。


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