過去ログ - 仁奈「人間の気持ちになるですよ」
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123:名無しNIPPER[saga]
2016/05/09(月) 20:24:36.14 ID:McxO4jKM0
ひゅっ、と喉が鳴った。
――なんで、今、ここで……!
124:名無しNIPPER[saga]
2016/05/09(月) 20:31:33.22 ID:McxO4jKM0
私は反射的にトイレの個室を出ようと立ち上がり、這いつくばる様に外へと駆けた。
しかしプロデューサーさんはぐっと私の腕を掴む。
125:名無しNIPPER[saga]
2016/05/09(月) 20:39:59.29 ID:McxO4jKM0
「少し黙ってくれないか」
その一言のあと――彼の手に握られたナイフが、私の右肩を切り裂いた。
126:名無しNIPPER[saga]
2016/05/09(月) 20:46:24.26 ID:McxO4jKM0
「なん、で、こんなこと……」
恐怖で舌が回らない。
頭がおかしくなりそうだった。
127:名無しNIPPER[saga]
2016/05/09(月) 20:51:12.48 ID:McxO4jKM0
理解が追い付かなかった。
彼が何を言っているのか、理解が出来なかった。
「……美優には分からないんだろうな」
128:名無しNIPPER[saga]
2016/05/09(月) 20:54:03.87 ID:McxO4jKM0
「動物はさ、言葉が話せないんだ」
彼の腕が私の首元を覆うように締め付けられる。
129:名無しNIPPER[sage]
2016/05/09(月) 20:54:38.48 ID:kCjvIZmA0
おぞましきふたりは中学生の時に読んだなー
何故か図書館のハードカバーの間に挟まってた
130:名無しNIPPER[saga]
2016/05/09(月) 20:58:51.37 ID:McxO4jKM0
それは、最後の悪あがきだった。
ナイフが私の胸へと届く直前。
131:名無しNIPPER[saga]
2016/05/09(月) 21:05:16.24 ID:McxO4jKM0
トイレの外へと出たとき、いやに頭は冷静に働いていた。
このままでは――どのみち追い付かれてしまう。
次掴まれば……きっと。
132:名無しNIPPER[saga]
2016/05/09(月) 21:12:06.22 ID:McxO4jKM0
振り返った先にいたのは、もはや“人間”ではなかった。
あれは……人間の皮を被った別のナニカだ。
おぞましい叫び声が私の耳を劈いた。
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