過去ログ - 仁奈「人間の気持ちになるですよ」
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51:名無しNIPPER[saga]
2016/05/06(金) 00:05:45.20 ID:0Pbux6nJ0
その目線の先、そこには仁奈ちゃんがいた。
私の膝の上に座る仁奈ちゃんは、先ほどから声も出さず下を俯いていた。
52:名無しNIPPER[saga]
2016/05/06(金) 00:10:54.91 ID:0Pbux6nJ0
また別の日のことだ。
その日はあいにくの雨だった。
しとしとと窓を濡らす水滴に、溜息をつきながらも私は事務所へと向かう廊下を歩いていた。
53:名無しNIPPER[saga]
2016/05/06(金) 00:16:50.05 ID:0Pbux6nJ0
何故かその声の主に聞き覚えがあった私は、声のする方へと歩みを進める。
足を進めるにしたがって、声はより鮮明に聞こえてきた。
誰も使ってないはずの部屋から発せられた音の正体……それは男の人の声だった。
54:名無しNIPPER[saga]
2016/05/06(金) 00:22:00.40 ID:0Pbux6nJ0
「美優、そんなところで何をしてるんだ?」
「プロデューサー……さん」
55:名無しNIPPER[saga]
2016/05/06(金) 00:26:10.53 ID:0Pbux6nJ0
「そうか」
ただそれだけを返すと、プロデューサーさんは「仕事の準備しておくんだぞ」と私の頭に手を置き、事務所の方へと向かっていった。
56:名無しNIPPER[saga]
2016/05/06(金) 00:34:58.33 ID:0Pbux6nJ0
「疲れた……」
仕事が終わり自宅へと戻った私は、ぽすりとベッドに体を預けた。
このまま寝てしまおうかとも考えたけれど、帰りに少し雨にうたれたこともあり、シャワーだけでも浴びてしまおうと思い至る。
57:名無しNIPPER[saga]
2016/05/06(金) 00:38:37.48 ID:0Pbux6nJ0
纏まらない考えに苛立ちを感じながら、ザアッとシャワーの水を鏡にかける。
そこに映っていたのは、私自身だった。
訝しげに顔を歪ませるそれは、アイドルとは思えない表情だった。
58:名無しNIPPER[saga]
2016/05/06(金) 00:42:14.41 ID:0Pbux6nJ0
「ふう……さっぱりした」
シャワーから上がった私は、タオルで髪を拭きながらリビングへと戻ってきた。
部屋の明かりをつけようと思っていた時、何かがチカチカと光っていることに気付いた。
59:名無しNIPPER[saga]
2016/05/06(金) 00:43:22.78 ID:0Pbux6nJ0
ここまで。あと三回くらいの更新で終わるはず。
60:名無しNIPPER[sage]
2016/05/06(金) 00:45:06.12 ID:0rmShBBFo
乙乙
惹き込まれるなあ……
61:名無しNIPPER[sage]
2016/05/06(金) 01:22:58.55 ID:Vn/VDC3io
乙
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