過去ログ - 伊織「あいつと喧嘩した」
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24:名無しNIPPER[sage]
2016/05/05(木) 00:33:16.54 ID:1EMEuCfU0
アイドルを引退して事務所の社長になってから、私の行動パターンは日増しに乏しくなって来てる。

ほとんど毎日、家と事務所の往復だけで一日が終わる

せっかくの休みや土曜、日曜はたまっている家事をしたり、疲れたからゴロゴロしてることが多い。
以下略



25:名無しNIPPER[sage]
2016/05/05(木) 00:34:41.68 ID:1EMEuCfU0
それに最近、あいつが以前ほど私と外に出かけたり、遊んだりすることを楽しいと感じなくなったからのような気がする。

アイドルだった時や二人で暮らし始めた時に感じていた、二人でいる時の胸の高まりが段々薄らいで来たのは、私だってそう。

でも。
以下略



26:名無しNIPPER[sage]
2016/05/05(木) 00:36:08.20 ID:1EMEuCfU0
ぶらぶらと駅前へ向かって歩いて行く。ハンドバックを振り回しながら。

いいもの発見。

一度は行って見たかったけれども、でもなかなか行く機会がなかったもの。
以下略



27:名無しNIPPER[sage]
2016/05/05(木) 00:36:52.18 ID:1EMEuCfU0
私の後から入って来た人を真似て、自販機でカードを買った。

そして、適当な台の前で座って、カードを入れる。

出て来た玉を、私は弾き始めた。
以下略



28:名無しNIPPER[sage]
2016/05/05(木) 00:37:41.27 ID:1EMEuCfU0
しばらくそうやっていると、中央のチューリップに入り、スロットの文字が回り始めた。

お、入った。

残念なことに数字は並ばなかったけれど、結構玉は増えたので、嬉しかった。
以下略



29:名無しNIPPER[sage]
2016/05/05(木) 00:38:38.02 ID:1EMEuCfU0
暇を潰せるとこ探して喫茶店に入った。

いつも二人で入るとこじゃなくて、別の喫茶店。

別に、特に意味なんかない。
以下略



30:名無しNIPPER[sage]
2016/05/05(木) 00:39:35.58 ID:1EMEuCfU0
悔しいけれど。

しばらく窓の外をぼうっと見ていた。カプチ−ノを片手に。

時間はゆっくりと流れて行く。
以下略



31:名無しNIPPER[sage]
2016/05/05(木) 00:40:25.11 ID:1EMEuCfU0
返事がない。

私の言葉は部屋の暗がりに、ただ吸い込まれていくだけだった。部屋のあちこちを探し回ってみた。どこにもいない。

ひょっとして、本当にあの女とどこかに出ていってしまったのかしら。
以下略



32:名無しNIPPER[sage]
2016/05/05(木) 00:41:04.52 ID:1EMEuCfU0
暗いところにいても仕方がないから電気をつけた。部屋の中は私が家を出る前と寸分変わらない光景だった。

ただあいつがいないだけで。

呆然として床にへたりこんだ。出てくるのは後悔の言葉ばかり。
以下略



33:名無しNIPPER[sage]
2016/05/05(木) 00:42:40.29 ID:1EMEuCfU0
ローボードの上の時計がこちこちと時を刻んでる。

静けさの中のただ一つの音。

15分待った。
以下略



34:名無しNIPPER[sage]
2016/05/05(木) 00:43:14.13 ID:1EMEuCfU0
出たものの、あいつが今どこにいるのか、思い当たる場所はなかった。

あいつはどうしているのだろうか。

想像して見る。
以下略



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