49:名無しNIPPER[sage]
2016/05/05(木) 01:02:12.74 ID:1EMEuCfU0
「そろそろいい。結構冷たいんだよ、ここ」
私の下敷になっているあいつが冗談っぽい笑いを浮かべながら、そう言った。
「もう少しだけ」
私はそのまま、あいつの上から動こうとはしなかった。
鼓動が聞こえる。
あいつの心臓の。
私の心臓の。
やがて私は起き上がった。
一緒に、あいつも。
そしてお互い、服についた雪を払い落しあった。
白い雪、白く白く。
何もかもを覆い尽くす。
街灯の青白い光が照らす下で、自然に手を取り合った私達は、互いに微笑みあって、この雪の上でワルツを踊りはじめた。
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