25: ◆ULuwYLs/ds[saga]
2016/05/05(木) 12:32:39.46 ID:CGnHuaAk0
少し冷えたのを見計らって、紅茶を口に含みます。
熱いものは、熱いうちにとは、思っていますが、とてもお恥ずかしい話ながら、私はどうも熱いものが苦手な様で……
そもそも、なぜ熱いものが苦手な人を猫舌というのか、犬舌では駄目なのかと言う人も居ますが、昔の人の生活では犬は外で、猫は室内で飼うことが基本でした。
そうすると、必然的に、熱いものを与える機会が猫の方が圧倒的に多い訳で、そのことから、猫舌という言葉ができーー
「何か考え事ですか?」
ふいに声をかけられて、声の主を探すと、どうやら雪乃さんだったようです。
「すみません……つい、考え事をしてしまって……」
「ふふっ。そうでしたか、お代わりは、いかがですか?」
まだカップに紅茶が残っていることを示すと、雪乃さんは、まだ沢山あるので、是非。と微笑んでいました。
「じゃあ、お代わり貰っちゃおうかな」
ふと、周子さんがカップを片手に現れます。
雪乃さんが周子さんのカップをテーブルの上に置き、ティーポットから紅茶を注いでいきます。
「なんだか、さっきの文香さんを見ていたら、肇さんと同じような雰囲気を感じましたわ」
「あ、なんだかわかるなーそれ」
雪乃さんの言葉に周子さんも、同調します。
「なんかね。物事を一回、自分の世界に持ってくる感じが似てるよ」
私の頭の中でハテナが埋め尽くされます。
周子さんは「まぁ、あまり深く考えちゃ駄目だよ」と笑いながらどこかへ行ってしまいました。
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