過去ログ - 藍子「ある日の昼下がり」
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5: ◆8dLnQgHb2qlg[sage saga]
2016/05/06(金) 19:08:31.13 ID:J9K9lNQH0

「……気を取り直して、今日は早めにミーティングを終わらせてしまおっか! ね? 藍子ちゃん? 卯月ちゃん?」

 ちょっと間を置いて、美穂ちゃんが復活した。
 それはいいんだけど、なんだか押しが強くなってる。

「私もなるべく早く決めたいとは思うけど……」

「日が暮れるまでに終わればいいから! ね?」

「えっと、そう、なのかな?」

 やたらとぐいぐい来る。
 美穂ちゃんの笑顔は完璧なのに、ちょっと恐い。

「それで、藍子ちゃんと卯月ちゃんは先に帰っていいよ?」

「え、いや、それは……」

 卯月ちゃんと顔を見合わせる。
 なんとなく、裏がありそうで。

「だって、ねぇ、卯月ちゃん? 表情と視線は正直だよね?」

「みっ美穂ちゃん? なんだかプレッシャーがすごいですよ……?」

「資料棚の下の段、左側かな?」

「ええっ!? なんでですかっ!?」

 その反応は正解だって言ってるようなものだよ卯月ちゃん……
 隣でばつが悪そうな顔をした卯月ちゃんを見て、小さくため息をついた。

「というわけで。私、お話しが終わったら、少し、残るね?」

「「はい」」

 私達には、それ以外の返事はできなかった。



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