過去ログ - 佐久間まゆ「白くて苦い……」一ノ瀬志希「Love Potion♪」森久保乃々「えっ」
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◆Freege5emM
[saga]
2016/05/08(日) 16:53:30.04 ID:4QXj0yna0
朝までの間、もりくぼは、まゆさんのお世話をしようとしていました。
『顔を洗ってください……』と言って、洗面器に水をくんできても、何も反応がないので、
もりくぼが濡れたタオルで、まゆさんの肌を拭きました。
着替えはさすがに恥ずかしかったので、服はそのままにして、ベッドの準備にかかりました。
けど、脱力したまゆさんを運べなかったので、布団を床に敷いて、まゆさんの体をそこへ寝かせました。
二人きりの寮室で四苦八苦していると、もりくぼの携帯電話がブルブル震えました。
もりくぼの担当プロデューサーさんが、連絡をくれたようです。メッセージは……
『今日はよくやった。明日はオフだが、疲れてるだろうから早く寝ろ』……そうですか。
もりくぼ、安眠とは程遠い状態なんですけど。
……そういえば、まゆさんの担当プロデューサーさんには、何て言えばいいんでしょうか……?
学校は……カレンダーを見る限り休みですけど、仕事はたぶんあるはずです。
もりくぼは、まゆさんを視界から外さないようにしながら、
まゆさんの机から名刺を盗み見て、まゆさんの担当さんへメールを送りました。
しばらくすると、寮室の内線が鳴り……もりくぼは慌てて受話器を取りました。
外線がこちらの部屋まで回ってきて……かけてきたのは、まゆさんのプロデューサーさんでした。
「あ、あなた……今、どういう状況だか分かってますか……」
まゆさんは、とても仕事ができる状態ではない……
と、もりくぼからプロデューサーさんに伝えると、
さすがに察していて、仕事はしばらくどうにかしておく、との返事。
それと、プロデューサーさんがまゆさんを振ってしまったことも直接聞きました。
まゆさんは、プロデューサーさんのことが、好き。
でも、プロデューサーさんは、その気持ちに答えてあげられない。
どうしてか聞いてみると、プロデューサーさんは、一瞬黙ってから、
『まゆは誰がなんと言おうと、絶対に、本当にトップアイドルになれる器なんだ』
とつぶやきました。
そんなこと、もりくぼに言われても……。
そりゃあ、自分の担当――それも見込みのある――アイドルが、色恋にうつつを抜かしてたら、
プロデューサーとしては困るでしょうけど……。
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