過去ログ - 響子「恋するオトメは何色の瞳をする?」
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12: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/05/08(日) 23:33:15.38 ID:IMoSzx9M0

「あー、えっと、そうっすね。うん、悩んでた、かな?」

ずいぶんと歯切れの悪い言葉に、今度は私の眉間に少しだけ力が入る。

以下略



13: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/05/08(日) 23:34:10.46 ID:IMoSzx9M0

「どうしたんですか? 私、聞かない方がいいです?」

「いや」

以下略



14: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/05/08(日) 23:35:33.70 ID:IMoSzx9M0

私と沙紀さんの出会いはドラマとか映画みたいなものじゃなくて、
なんてことのないありふれたものでした。

地元でスカウトされて、
以下略



15: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/05/08(日) 23:39:51.06 ID:IMoSzx9M0

申し訳ないなぁ、っておもったけれど、あとから聞いてみれば、
プロデューサー自身も沙紀さんを見ながらなにを話していたのか覚えてないって。

それくらい目の前にいるアイドルに、私たちの目は、心は、奪われていた。
以下略



16: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/05/08(日) 23:42:03.59 ID:IMoSzx9M0

そう言って示した指の先を見ると、
両腕を組んだまま椅子に座って船を漕いでいる、
濃いめの茶髪をしたスーツ姿の男の人がいた。

以下略



17: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/05/08(日) 23:43:01.08 ID:IMoSzx9M0

叩かれた後輩さんはあまり悪びれた様子もなくて、大きなあくびをしたあと、
その場でラジオ体操めいた動きで一応眠気を飛ばしているみたいだった。

「あいつはいつもああなんだ」
以下略



18: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/05/08(日) 23:45:26.01 ID:IMoSzx9M0

「あ、私」

「五十嵐響子ちゃんっすよね?」

以下略



19: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/05/08(日) 23:47:06.27 ID:IMoSzx9M0

例えば、私はアイドルになりたい、って気持ちを持っているわけじゃなくて、
みんなに歌を届けたいとか、そういう強い意志なんてどこにもない、
プロデューサーの「君ならアイドルになれる」なんて、
使い古された口説き文句に乗せられて、
以下略



20: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/05/08(日) 23:47:48.28 ID:IMoSzx9M0

「大丈夫っすよ、私だってまだまだ慣れないことで、ミスしてばっかで」

じんわりあたたかい手はさらさらしていて、当たり前だけど女の子の手で。

以下略



21: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/05/08(日) 23:50:17.27 ID:IMoSzx9M0

「響子ちゃんもスカウトだよね? アタシと一緒っす」

まだ書類ひとつだけで、
アイドルどころかその卵にもなっていない自分が言っていいことじゃないかもだけど、
以下略



22: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/05/08(日) 23:50:57.21 ID:IMoSzx9M0

「でもやるからには全力で、目指さなきゃ、自分の描くアイドルってアートを」

アイドル。

以下略



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