過去ログ - 【モバマス】「ウチのアイドル達には、インパクトが足りてない!」
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15: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/05/09(月) 02:37:41.37 ID:S0mZ0ZO20

 事務机の上で伝票を整理することが忙しく、唯一戦いに参加していなかった千川ちひろは、
 幸運にもその直後に起きた出来事の一部始終を目撃していた。

 まず、初めに風が吹いた。そして智絵里に襲い掛かる勢いのまま、前のめりに床へと倒れ込むみちるの姿。

Pさん「ば、バカなっ!!」

まゆ 「ち、ちえりんチョップっ!」

 二人が驚愕するのもしかたがない。

 なぜならば、ここでチョップを使ってしまっては、フレデリカを倒すための「二発のチョップ」が放てなくなってしまうからだ。
 智絵里に残されたチョップの回数は、残り「一回」。

 
フレデリカ「ふっ……勝ったな」

 Pたちに残されたのは、絶望ただ一つ。それを見て自身の勝利を確信したフレデリカが、勢いよくソファから飛び立ちながら叫ぶ。
 
フレデリカ「必殺! ビスキュイ・ド・サヴォワアァーッ!!」

 智絵里に残された体力では、ビンタを打つことはもうできまい……だが、フレデリカの目論見は、すぐにも裏切られることになる。
 
智絵里「…………」


 再び、事務所の中に風が吹いた。そしてどさりどさりと、その場に立っていた三人の人間が、冷たい床の上に横たわる。
 
 死闘繰り広げられたその地に最後まで立っていたのは、やはり、手刀を胸の前に構えた、独りだけ――。
 
智絵里「チョップは、左右の腕で五発ずつ……今日はまだ、『右手』のチョップしか、使っていませんでしたから」

 そうして哀しい表情で、物言わぬ骸たちを見下ろす彼女の瞳に、一筋の涙が光る。
 
智絵里「また、つまらぬものを……切ってしまいました……」


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