6:名無しNIPPER[saga]
2016/05/11(水) 23:10:20.05 ID:NnxG/dlxo
 講師「せっかくですから、ぜひ試しに講義を受けてみませんか?」 
  
 男「あ、いや……それは……」 
  
 講師「もしかして予定でもあるんですか?」 
7:名無しNIPPER[saga]
2016/05/11(水) 23:11:58.30 ID:NnxG/dlxo
 男「結構です!」 
  
 男「その殺気とやらを見せてもらえれば、まだ考えますけどね」 
  
 男(決まった〜! 今のはかなりビシッといえたぞ! 俺にしては!) 
8:名無しNIPPER[saga]
2016/05/11(水) 23:14:13.09 ID:NnxG/dlxo
 男(なんだ……!? なんだ今の!?) 
  
 男(一瞬、殺された……いや、自分がもうすでに死んでるのかとすら思った!) 
  
 男「い、今のが……今のが殺気ってやつなんですか!?」 
9:名無しNIPPER[saga]
2016/05/11(水) 23:17:52.04 ID:NnxG/dlxo
 講師「まず、あなたは“殺気”というものをどのようなものとお考えですか?」 
  
 男「う〜ん、そうですね」 
  
 男「相手を殺そうとする気迫、みたいなものってイメージですね」 
10:名無しNIPPER[saga]
2016/05/11(水) 23:19:39.07 ID:NnxG/dlxo
 講師「試しに、腕相撲してみましょうか」スッ 
  
 男「あ、はい」ガシッ 
  
 講師「レディー……ゴー!」グッ 
11:名無しNIPPER[saga]
2016/05/11(水) 23:21:39.95 ID:NnxG/dlxo
 男「えいっ」グインッ 
  
 講師「うおっ!」バタッ 
  
 講師「……あなたの勝ちですね」 
12:名無しNIPPER[saga]
2016/05/11(水) 23:24:03.52 ID:NnxG/dlxo
 講師「さて、肝心の殺気を出す方法に移ります」 
  
 講師「殺気を出す方法といえば、たとえば“相手を殺す光景”を頭の中でイメージして」 
  
 講師「それをぶつける、といったものを想像されてるかもしれません」 
13:名無しNIPPER[saga]
2016/05/11(水) 23:25:43.21 ID:NnxG/dlxo
 講師「慣れてくると、こうしてあなたの背後からでも――」スッ 
  
 講師「…………」キッ 
  
 男「!!?」ビクッ 
14:名無しNIPPER[saga]
2016/05/11(水) 23:27:59.94 ID:NnxG/dlxo
 男「ぬんっ!」キッ 
  
 講師「残念ながら、殺気は出ていませんね」 
  
 講師「あと掛け声は不要です。むしろ声は出さない方がいい」 
15:名無しNIPPER[saga]
2016/05/11(水) 23:29:48.17 ID:NnxG/dlxo
 男「ハァ、ハァ、ハァ……全然ダメだ……」 
  
 講師「だいぶ目と頭が疲れたでしょう。このぐらいにしときましょう」 
  
 男「は、はい……」ハァ…ハァ… 
16:名無しNIPPER[saga]
2016/05/11(水) 23:31:20.91 ID:NnxG/dlxo
 講師「タダで結構です」 
  
 男「え!?」 
  
 講師「どうせ、この講座は道楽のようなものでしたしね」 
53Res/19.26 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 
板[3] 1-[1] l20 
	このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
	もう書き込みできません。