過去ログ - 高森藍子「菜々さんへの誕生日プレゼントが思いつかない……」
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名無しNIPPER
[saga]
2016/05/15(日) 22:13:08.18 ID:5maGnF/Q0
――5月14日――
「あの、加蓮ちゃん。これ、返しますね」
「もういいんだ?」
「はいっ」
渡した雑誌をパラパラとめくる加蓮に、藍子は次になんて言おうと悩んでいた。
もっと言うと、「雑誌を返した次に何を言おうか」と、昨日の晩からずっと悩み続け、少し寝不足になり、それでも答えが出ないまま午前11時へと至った。
何も言われないことに、こっそりとため息をついてしまう。
そんな藍子を加蓮が一瞥したが――藍子は、気付いていない。
「…………ふわぅ……あっ、ご、ごめんなさいっ。昨日、ちょっぴり寝るのが遅くなって」
「で? 決まったの? 菜々ちゃんへのプレゼント」
「……あはっ。やっぱり、バレちゃってました?」
「うん、バレバレ。で、その顔を見ると……決まってないって感じ?」
「実は、あうぅ」
曖昧な返事に加蓮は少しだけ眉根を寄せた。それから改めて雑誌を大雑把にめくる。
藍子の目にはかろうじでページごとの色が確認できるくらいに手つきが早い。
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