過去ログ - 高森藍子「菜々さんへの誕生日プレゼントが思いつかない……」
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34:名無しNIPPER[saga]
2016/05/15(日) 22:21:26.66 ID:5maGnF/Q0
前言を撤回しようと口を開いた瞬間、加蓮の形相がみるみる変化していく。反射的に逃げようと身を翻したら腕を掴まれた。あーいーこー? と地獄から轟くような声で名前を呼ばれる。閻魔大王か何かか。振り返るのがすっごく怖くてイヤイヤとかぶりをふったら両手で顔をがしっと掴まれて強制的に死神のような目と直面させられた。

たすけてくださいと声に出せずに叫んだ。

助けは来なかった。

「あ、あはは、あははははははは……」
「ふふ、ふふふっ……」
「…………」
「…………大丈夫、加蓮ちゃんに任せておきなさい。藍子の悩みなんて5秒で解決してあげるね。うーん、ざっくり言うと『同じ悩むなら楽しみながら悩みなさい。忘れそうになったら常に楽しむことを意識すること。藍子ならそれができるでしょ?』、はい終わり。じゃー残りの時間は」
「の、残りの時間は?」
「ふふっ」

いやあああああああああああああああああ!!

――悲鳴は誰にも届かなかった。



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