過去ログ - 提督「加賀が俺の心の隙間を埋めるお話」
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16:名無しNIPPER[saga]
2016/05/16(月) 04:51:07.16 ID:5wQUmt4T0
赤城「何を悠長な! 提督は意識不明、加賀さんも重傷です! はやく処置を施さないと――――」

その時、赤城は奇妙な笛の音を聞いた。それは再び空洞となった提督の心から、その大きく開いた裂け目から響いてきていた。

つい今しがたあれだけ熱を持っていたものからとは思えないようなゾッとする冷たい隙間風に撫でられた瞬間、赤城は何かほとんど魔術じみた罠に嵌ったのだと直感した。

赤城はこの事件を通して余りに提督の心を気にかけすぎていた。いや、赤城だけではない。大々的な報道や噂によって、この鎮守府の艦娘全員が提督の心を気にかけていた。

鎮守府中から艦娘たちがここに集う気配がする。「提督の心を気にかける」という形式において全ての艦娘は図らずも「提督に好意を持っている」ということであった。

そして、提督に好意を持つ艦娘が心の亀裂に対する行為とは……。

ハーメルンの笛吹きによって誘惑されたが如く艦娘たちは次々と純粋無垢に裂け目へ入っていく。赤城もそのパレードに伍する。

「赤城さん……」と裾に引き留める力を感じたが、もはや赤城にはそれが何か分からなかった。


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