11:名無しNIPPER[sage saga]
2016/05/20(金) 07:51:16.98 ID:nKNVkMal0
あかりがずっと、ずっと焦がれた領域。
そこには空を漂うふわふわのくもなんてない。
むしろ正しい言い方をすれば、
私たちがくもになってしまったと言えるかもしれない。
「京子ちゃん」
数多の雲の粒に紛れ込み、
私の心はいつの間にか上の空になる。
現代の科学技術を結集した航空機でさえも避けて通ろうとする、
ここはそんな乱気流地帯だった。
自由に動ける、と言う状態には程遠かった。
上昇気流程度で地に足がつかなくなった小ささの私では。
「大丈夫?」
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