過去ログ - 新田美波「ミーナミン! キャハっ☆」
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名無しNIPPER
2016/05/21(土) 09:40:51.09 ID:6mSDtRAt0
『アイドル』として、どう見られているか、何を求められているか。
しっかりもので優等生。
それなのに、ふとした瞬間色っぽい。
商品としての需要と供給。
異性から『そういう』目で見られるのは仕方ないものだと、弟を見ていればわかる。
以下略
12
:
名無しNIPPER
2016/05/21(土) 09:43:39.34 ID:6mSDtRAt0
「でも、私自身が可愛いって、自分じゃよくわからなくて」
愛梨は人から見られることに無頓着で、それがかえって魅力にもなっている。
「だから、プロデューサーさんに、可愛いって言われると、本当にそうだと思えてきちゃうんですよねっ」
以下略
13
:
名無しNIPPER
2016/05/21(土) 09:46:24.69 ID:6mSDtRAt0
「美波ちゃんなら、大丈夫ですよ。ほら、美波ちゃんってファンタジーな服で撮ったプロモーションビデオとか、なりきってる感じがすごいじゃないですか」
「あ……そうだね」
たとえば幻想的な舞台、異世界の住人になれそうな衣装。
以下略
14
:
名無しNIPPER
2016/05/21(土) 09:48:09.15 ID:6mSDtRAt0
「ひとまずメイド服を着て、プロデューサーさんに見せに行きましょうっ!」
「えっ」
「メイドといえばご主人様が必要ですね。ご主人様役の人がいれば、美波ちゃんもその気になるかもしれませんっ」
以下略
15
:
名無しNIPPER
[sage]
2016/05/21(土) 12:25:45.00 ID:Jnq7zUDFo
これは期待
16
:
名無しNIPPER
2016/05/21(土) 13:51:55.12 ID:6mSDtRAt0
※ ※ ※ ※ ※
どうしていつもこんなことに。
美波は心の中で頭を抱える。
もしかしたら自分は流されやすい人間なのか。
以下略
17
:
名無しNIPPER
2016/05/21(土) 13:57:23.16 ID:6mSDtRAt0
あまり出歩くわけにもいかないので、控え室でプロデューサーが帰ってくるのを待つ。
愛梨は家で焼いてきたというアップルパイを鞄から取り出していた。
「個人的〜感情で〜近づくの〜♪」とまたしても呑気に歌を口ずさんでいる。
しかし今の美波はそれどころではない。
とはいえ、ここまで来て辞めるというのも癪なので、腹をくくることにした。
以下略
18
:
名無しNIPPER
2016/05/21(土) 13:59:52.19 ID:6mSDtRAt0
「おお!? 美波!?」
「ええっと……」
プロデューサーは目を見開いている。
以下略
19
:
名無しNIPPER
2016/05/21(土) 14:02:52.85 ID:6mSDtRAt0
ああそうだ。
このドキドキ感だ。
しっかりもので優等生。
そんなイメージを自らの手で壊すのが、こんなにも甘美なことだとは思わなかった。
まるでかさぶたを引っぺがすように、痛くて、痛くて、痛いのに。
以下略
20
:
名無しNIPPER
2016/05/21(土) 14:07:39.95 ID:6mSDtRAt0
プロデューサーは、これは美波の新しい可能性だ今まで気付けなかったのが悔しいし美波にも申し訳なかったディレクターとちょっと話してくるから待ってろ、と早口に捲し立ててから部屋を飛び出していった。
プロデューサーに気圧され、棒立ちしていた美波と愛梨は顔を見合わせると二人同時に、くしゃっと笑った。
「愛梨ちゃん、背中を押してくれてありがとう」
以下略
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