過去ログ - 水嶋咲(俺は何で空回るんだろう)
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30:空回り咲ちゃん ◆5GUM9BxqUE[saga]
2016/05/29(日) 16:47:11.56 ID:Ig8AZrr50
 しかし、世間の反応は思ったより咲に同情的であった。

 咲の性格が演技であることは常連客の証言もあり、疑われはしなかった。

 では何故世間が同情的だったかといえば、秋月涼という前例が居たことが大きい。

 また、この手のゴシップは一度あったことだったからだ。

 とはいえ咲も念のために会見を開くこととなった。

 服装はスーツだが顔立ちは女装の時のそれ。

 まあシュールな図にならないような物を咲が選んだのだが。

 ともかく、咲はマイクの前に経ち、会見を始める。

「会見に来てくれた人はありがとう。ここに集まった人々が知っての通り、俺についての記事が雑誌に出てる」

「この姿なのは俺があの『水嶋咲』であることを証明するために過ぎない」

「メイクを落とし、ウィッグを取ったら普通の男だと俺は自負している」

「俺は男らしくあろうと思っていた、だがみんなも知っての通り『水嶋咲』は性別に囚われない性格だった」

「それを演じていて思ったんだ。性別に囚われることも囚われないことも、結局は『自分らしさ』なんだろうと」

「性別に囚われることへ疑問を持つのは悪くない。しかし誰もがみんなそうなってしまったら世界は立ち行かないだろう」

 だからこそ、と咲は続ける。

「俺は『自分らしさ』について矛盾する立場に居たのかもしれない」

「そしてここに居るみんなへ伝えたいことがある」

 それは、と更に咲は続ける。

「人の数だけ性別があるというなら男らしさや女らしさとは何かで悩む人も居るということだ」


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