4:名無しNIPPER[saga]
2016/05/22(日) 12:14:37.37 ID:cJnO2bq10
こっちにきて東京の四季をふた巡り知って、この寮で暮らし始めてもう二年という歳月が経とうとしている。
勝手を知った部屋がまるで他人のようにおもえてしまうこの現象は、数日でも数年でも関係ないみたい。
実家もこっちも寝る時間になれば静かになるのは一緒で、壁を隔てたむこうには誰かがいるんだけれど、やっぱりなにかが違って、ひどく落ち着かない。
自慢じゃないけど、寝つきはすごくいい方で、布団にもぐって目をつむれば気がつくと朝、といった感じだったのに、いまはどうだろう、瞼は重くなるどころか、私の意思なんて無視するように開いたままで、わざとらしくゆっくりとまばたきしたってなにも変わらない。
実家で使ったことなんてなかった常夜灯の淡いオレンジが今日はやけに痛い。
消したら消したで暗闇が私を包んで、感じたことのない怖さ、というものが天井から降ってくるような気がして。
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