10:墓堀人[saga]
2016/05/23(月) 10:48:00.74 ID:QQKHlK4R0
「ねぇ、プロデューサーさん。お詫び、してくれない?」
そう言って彼の方へ向き直る。
少しだけ体を前に倒し、背の高い彼の鼻先越しに瞳を見つめて笑みを浮かべる。
「キスしてくれたら許してあげる」
「は?」
今度は彼がきょとんとして、私の顔を見下ろしている。
私の顔というよりも目線は唇に向けられていた。
「冗談でもそういうのはやめろって…万が一誰かに見られでもしたら…」
露骨な動揺が気持ちいい。
「誰にも見られなかったらいいのかしら…」
そう言って彼に一歩近づくと、彼は小さく一歩下がる。
目は左右に泳ぎ、表情は困惑に震えていた。
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