13:墓堀人[saga]
2016/05/23(月) 10:50:53.33 ID:QQKHlK4R0
「ああ、伊吹ちゃん。お疲れ様。せっかく妹ちゃんからの差し入れだもの、頂くわ」
伊吹は控え室に入ってくるなり硬直し、見る見るうちに顔を紅潮させていった。
「あっ…ご、ごめん!おっ…お邪魔だだったみみみたいね…!!!」
彼女は壊れたおもちゃの様なぎこちない動きで言い訳をして、ギクシャクと後退していく。
「伊吹!?ちっ…違う、そういうんじゃないぞ!!?」
そして彼もまた、両手を落ち着き無く動かしながらあたふたと弁明を始めている。
ふふふ、ほんとに面白い人。
「ええ、そうね。伊吹もご一緒にどう?」
私の悪戯心が真っ赤に燃えると同時に、彼女の顔が沸騰した。
「はひゃ!?」
「奏!?お前…!」
「あら、私は一緒にお菓子食べましょ、って言っただけよ♪」
真っ赤に硬直する伊吹とあたふたと動き回る彼の表情を交互に見ながら、脱ぎかけの服のボタンを一つだけ止め直した。
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