32:墓堀人[saga]
2016/05/23(月) 11:05:56.27 ID:QQKHlK4R0
傘を差しやや足早に歩いていく彼の足は最寄駅方面に向いている。
私は静かにそして手早く立ち上がり、レジへと急ぐ。
会計のためにレジの呼び鈴を鳴らすが、なかなか店員が出てこない。
はやく、はやく
心の中で急かしてみても聞こえるはずもなく、のんびりした動きで店員がバックヤードから出てくる。
「ありがとうござまーす。650円になりますー」
作業的なわりに間延びした声が気に障った。
こんな時に限って小銭を持っていなかった私は一万円をトレーに置く。
「1万円頂きましたのでお返しが…申し訳ございません。ただいま5千円札を切らしておりましてー…」
「大丈夫です」
焦りのあまり刺々しい声が出てしまう。
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