67:名無しNIPPER[sage saga]
2016/05/23(月) 22:38:18.13 ID:SNtWSrbV0
京子「……」
結衣『ごめん……』
結衣『京子は告白の練習のために私を拾ったのに、一回しか練習に付き合えなくて』
京子「そんなの……」グスッ
結衣『でも、最初っから練習なんて必要なかったんだよ』
結衣『ありのままの京子で、素直に気持ちを伝えればそれでいいんだ』
結衣『だって私は、いつも通りの京子が大好きなんだから』
結衣『本物の私だってきっと同じだよ。マネキンだけど、私だって結衣なんだから』
京子「私……まだ一人じゃ宿題出来ないよ?結衣ちゃん……私が宿題出来るようになるまで消えないって言ってたじゃん!!!」
結衣『京子ならもう大丈夫だよ、宿題も毎日出来るし、遅刻もしなくなっただろ』
京子「それは、結衣ちゃんがいたから……」
結衣『じゃあ約束、これからも毎日宿題はすること』サラァ
京子「!!! 結衣ちゃん身体が!!!!」
結衣『どうやら、もうすぐみたいだな』
京子「いやだよ……結衣ちゃん……」ポロポロ
結衣『ははっ……泣くなよ』
京子「結衣ちゃん……」ギュウッ
結衣『……』ナデナデ
結衣『頑張ってね……京子───』サァァァ
サラサラサラ……
京子「……っ……」グッ
結衣ちゃんは砂になって消えた
私の手には、結衣ちゃんが着てた制服だけが残った
砂も風に飛ばされて消えて、結衣ちゃんが存在した痕跡も消えてしまった
空っぽの制服を抱きしめると、手応えがないせいか、無性に悲しくなった
結衣ちゃんと過ごした数日間が走馬灯のように頭の中を流れ、涙が止まらなかった
結衣ちゃんは本当にいなくなってしまったんだ
……でも、結衣ちゃんは大事なものを残してくれた
臆病な私に、たくさんの勇気を与えてくれた
ありがとう……私、頑張るよ
ありがとう───『結衣』
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