過去ログ - 櫻井桃華「この素晴らしき庶民文化探究を、休日に」
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97:☆C[saga]
2016/06/12(日) 22:50:16.65 ID:nhoKbseN0


扉の外には、新メンバーがもうすぐそこまで迫っていた。

階段の最後の段を下り終え、いまだに入ってこない様子から察するに、この部屋の内部を慎重に伺っているらしい。

 「入っていらして、金曜日。どうぞ」

日曜日こと、櫻井さんがいつも通りの落ち着いた声で、来訪者にそう呼びかけた。

いよいよ本番。その声に応じ、扉に手がかけられ、ゆっくりと開かれる。

外の通路や窓にも暗幕をしっかりと貼り付けておいたから、光が一切漏れることは無く、新メンバーの面貌を視認することは出来なかった。




カツン、カツンと一歩、二歩。

新メンバーが足を踏み入れたその時、もの凄い勢いで扉がバン! と閉められた。

びっくりした……。手探りをする布擦れの音がしたから、おそらく土曜日が最初の工程を仕掛けたのだろう。

 「……なんなの? これ」

その時、来訪者の怒りを含んだような、どこか呆れ気味に溜息を混ぜた声が鋭く投げかけられた。

……そのぴしっとした声色に一瞬ひるんでしまったけど、これで彼女の位置がはっきりした。

私は剣を携え、その声のもとへと歩を進めていく。










A.「誓え」。来訪者に剣を突き付ける
B.「こんにちは」。電気をつけ、来訪者に朗らかに挨拶する








…………。

……なんだろう。さっき感じたプレッシャーと、今の女性の声色を無意識的に判断材料に入れてしまったからかしら。防衛本能と言うやつ?

私の頭の中に、行動を躊躇する選択肢が思い浮かんだ。


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