過去ログ - 【キズナイーバーSS】 「仄かに薄れて消えるる私は」
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16: ◆2DegdJBwqI[saga]
2016/05/26(木) 22:03:46.13 ID:8pdSuCqxo

 ありふれた人間模様の一環だった。

 だけど私は首を傾げた。

 なんで私が、母が苦しんでいることを察しながら、それでいてこんなに冷淡な気持ちでいられるのか、不思議だった。

 それでも、ずっと不思議に思っていたわけではない。

 ある日の放課後のことだ。私と穂乃香は私の家の近くにある公園で一休みしていた。なんでもない一日だった。

 今どき公園でもろくに見かけなくなったジャングルジムに背を凭せ掛ける私に、
自販機までを小走りで往復して買ってきた缶ジュースを一本、穂乃香が無造作に投げる。

 夕日に染まった缶――私は危うく取り落としそうになりながら、前かがみ気味に手を伸ばしてそれをキャッチした。


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