過去ログ - 【キズナイーバーSS】 「仄かに薄れて消えるる私は」
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28: ◆2DegdJBwqI[saga]
2016/05/30(月) 20:02:00.05 ID:9SK5qk81o

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 「あ〜もう、どうしたらそんなに面白いお話が書けるの〜」

 穂乃香のベッドに飛び込んで、手足を駄々っ子のようにばたつかせた。

 私の顔はすっぽりと穂乃香の布団に包まれている。だから何も見えない。

 けれど、背中に穂乃香の視線を感じる気がする。

 穂乃香が私を見ている。

 「瑠々が作るお話には、テーマがないのよ」

 そう言って、穂乃香も私の隣に落ちてきた。

 スプリングがきしむ。私は小さく寝がえりをうち、仰向けになった。

 人ひとりぶんの間を開けて、ベッドに穂乃香が腰かけている。

 私の隣には、部屋の壁がそびえている。あと、コルクボードにピン止めされた写真たち。



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