過去ログ - 【キズナイーバーSS】 「仄かに薄れて消えるる私は」
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7: ◆2DegdJBwqI[saga]
2016/05/26(木) 18:28:59.50 ID:8pdSuCqxo

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 私と穂乃香がはじめて出会ったのは、間違いなくあの図書室ではない。

 だけれども、私と穂乃香は図書室からはじまった。

 だから私は、いつも埃くさいあの場所のことも、いつの間にか好きになっていた。

 一目ぼれではなかった。最初から興味があったわけでもなかった。

 しかし、はじめて出会ってから、私は穂乃香を着実に意識するようになっていった。

 きっかけは些細だった。彼女はいつも一人でいた。顔が綺麗だった。あと、私とすごく似ていると思った。

 その頃の私が見ている限り、彼女は何事にも動じない人間だった。心を動かさなかった。

 顔が綺麗で、それに頭も良さそうじゃないか、と寄って来る人間たちを、そのつど面倒くさそうにあしらった。


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