過去ログ - 【安価】京太郎「ガンプラバトル」憧「バトルロイヤル！」【その12】 -SS速報VIP

過去ログ - 【安価】京太郎「ガンプラバトル」憧「バトルロイヤル！」【その12】

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856: ◆S3BRe/LRxw[saga]
2016/08/21(日) 00:40:40.79 ID:IHxZdZCQ0
２：セーラ

　そのままボーッと外の景色を眺めていると、傍に人の気配を感じた。

「どーした、眠れんのか」
「いや、まぁ、なんか目が覚めちゃって」
「そか」

　何を聞くでもなく、セーラは京太郎の向かいの椅子へと腰掛ける。

「まぁ、色々あったからなぁ」
「本当ですね」

　小蒔や他のみんなとの再会。
　マオとのバトル。
　全員参加のバトルロイヤル
　団体戦で任されたエース。
　小蒔との混浴。
　穏乃たちとの卓球勝負などなどたった一日でよくも色々起きたものである。
　特に印象に残ったのは、やはりバトルロイヤル。
　久しぶりに再開した咲とのバトルだった。

　長野から離れて一ヶ月足らずだったが、この一ヶ月で自分は随分と成長したつもりだった。
　長野では一度も勝てなかった咲や和を相手にしても今度こそは勝てるつもりでいた。
　だが、現実はそんなに簡単ではなかった。

　あの気弱な文学少女だった咲は、成長した自分をなお圧倒していた。
　追いつき、追い越したはずの背中はすぐに自分を突き放し、その距離をまた遠く引き離された。
　それがたまらなく悔しい。
　咲だけではない。
　小蒔、マオ、メイジン。その何れも咲以上に隔たりのある強さを誇っていた。
　相手が全国トップクラス、世界トップクラス。
　そんな肩書は何の慰めにもならない。
　今の自分では彼・彼女らの足元にも及んでいないという事実がどうしようもなく悔しい。
　もっと、もっと強くなりたい。
　でなければこんな自分にエースという名誉ある立場を任せてくれた他のみんなにも申し訳が立たない。

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