過去ログ - 高垣楓「違いの分かるひと」
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24:名無しNIPPER[saga]
2016/05/28(土) 22:01:02.94 ID:z9b3uMXIo

 「モデルは主役ではなく、脇役だという話を聞いた事がありまして」

 「ええ、その通りです。モデルは、服を引き立てる為に居ます」

 「アイドルは、アイドルが主役なんです」

口に出した後で意味の分からない言葉だと気付いたが、高垣さんには伝わったようだった。

 「ファンの方々は高垣さんの歌を聴きに来る訳でも、踊りを観に来るのでもありません」

 「……え?」

 「アイドル、高垣楓に会いに来るんです。俺の極論ですけどね」

ただ、間違ってはいないと思う。
歌は歌手に及ばず、ダンスだってダンサーには敵わない。
なら、何故アイドルという存在が成立するのか。

 「モデルのお仕事で、笑うよう言われたり、笑わないよう指示されたりしたと思います」

 「……はい」

 「高垣さん。改めて島村さんの笑顔を見て、どう思いますか?」

言葉を切って高垣さんと二人、映像に目を戻す。
果たして、仕事だから笑っているのだろうか?
いや、そうじゃない。
渋谷さんと本田さんと共に、唄い、踊る彼女は。


 「――やっぱり、とっても楽しそうです」

 「ええ、俺もそう思います。本当に」



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