5:名無しNIPPER[saga]
2016/05/30(月) 22:20:17.22 ID:rcEyHt1q0
自動販売機前
ピッ…ガコンッ
理樹(孤独。それは今の僕にはあまり関連性のない言葉だった。だけどその感覚だけは確実に僕を蝕んでいた)
ピッ…ガコンッ
理樹(確かに今の僕にはリトルバスターズがある。騒がしい毎日でも、頼もしくて面白い仲間がいる。だけど、いくら友達に囲まれても、心だけはどこか遠い場所にあるようだ)
ピッ…ガコンッ
理樹(この感覚をなんと言ったらいいのやら。外側だけ充実していても本質的にはどこか満たされていないような……ああ、イライラする)
ガコンッ
理樹「ちっくしょー!!」
ドゴッ…
理樹(今自動販売機から出てきたばかりの缶コーヒーを全力で木の幹に投げた。しかしそれは気持ちよく木っ端微塵にはならず、ただ鈍い音を立ててヘコんだだけだった)
理樹「はぁ……はぁ……!」
理樹「ふぅ………ふぅ……」
理樹「………………」
理樹(やはり外に出てきて良かった。今ので少しだけ気が晴れた。そう考えれば今の120円なんて安いものだ)
理樹「……懐かしいなあ。確かこの道を通って沙耶と出会ったんだっけ」
理樹「あの時の沙耶はまったく手加減なしでめちゃくちゃ怖かったな」
理樹「……うっ……うあぁ……」
理樹(誰も見ていないので泣いてしまった。きっと1時間はずっとそうしてた。でも、それも済むと、帰った時にみんなにバレないかどうか心配するだけの余裕が出来た)
理樹(みんなにはあらかじめ遅くなるかもしれないとは言っていたけど、そろそろお使いから帰らなきゃ。僕の荒れ具合はみんなには内緒にしてあるんだから)
46Res/39.83 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。