9:名無しNIPPER[saga]
2016/05/30(月) 23:33:48.23 ID:rcEyHt1q0
理樹(先生が高らかと宣言し、ドアが開けられた)
理樹(それにしても転校生…こんなもうすぐ冬が始まろうとしている時期に入ってくるなんて度胸があるな。でも、どうやら僕の後ろの席になるらしいし僕から話しかけないとっ。親しめるタイプだといいな)
謙吾「出てくるぞ……」
真人「へへっ、どんな奴だろうな!」
スタ……
スタ……
理樹(前の真人がキョロキョロと動くので見えづらい)
「……………………」
「「「オオーーッ!」」」
理樹(男子が歓声を上げた。転校生は女の子だったか)
理樹「ねえ、見えないよ真人!ちょっと横にズレて………真人?」
真人「……あっ…あ、あ、あ、あ………!?」
理樹(真人から滝のような汗が出ていた)
謙吾「な……ば、馬鹿な………ありえない……こっ、こんな事が……!!」
理樹(横を見ると謙吾も似たようなリアクションだった。まるで”幽霊”でも見たかのような……)
先生「さ、まずはクラスのみんなの顔を見渡して見てくれ。どこかに来る前パンを食べながらぶつかった男子はいないか?」
「「「はっはっはっ!」」」
理樹(先生の必殺ジョークが教室中に炸裂してもまだ見られなかった。しょうがないから少し目立つかもしれないけど立ってみよう)
理樹「よいしょっ」
ガタッ
「…………あっ…」
理樹「……………………」
理樹(………………………)
理樹「…………………あ」
理樹(その時、軽く崩れそうになった。頭がグラグラする。そりゃそうだろう。夢で起きた体験が現実でも起きたら誰だってこうなる。きっとそうだ。ましてや、その人と目があったなら)
「ふふっ………」
理樹(彼女は僕にだけ分かるくらい小さく微笑んで見せた)
先生「じゃあ自己紹介をしてもらおう」
「はい」
理樹(黒板に文字を書くために見せた後ろ姿もまさにリアル。染めたものではない天然の金髪が身体の動きに合わせて小さくダンスする。それが止まって、またこちらに振り向くまで、僕は座ることを忘れていた)
「〜〜〜と言います。気軽に下の名前で呼んでください」
理樹「ううーん……」
バッターンッ
真人「あっ、おい理樹!」
謙吾「理樹が急に倒れた!しっかりしろ!!理樹ーーっ!!」
(…………これもまた夢なのか?いや、これがまだ夢なら一生…醒めなくても……い……)
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