過去ログ - 世界を滅ぼす愛
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6: ◆CuiksL3nE2Uk[sage saga]
2016/05/30(月) 22:46:04.73 ID:K0dvx2PV0

フラスコから数滴たれたピンクの液体は、博士にかかるや否やすさまじい煙を上げた。

男は驚いて博士から飛びのくが、すでに煙は部屋中に充満する勢いであった。

男「なるほど、これは強烈な酸だったのか。なんと無残な死に方だろうな」

目の前を覆う煙は、少しずつ窓から外へと出て行く。



しばらく後。

煙が晴れていくと、これまた男は驚いた。

博士が無傷でその場にいるのである。

変わったところといえば、博士がすすり泣いていることくらいである。

男「ははあ、量が足りなかったか。もっとたくさんかけてやろう」

男の言葉に博士はおののいた。

博士「そんなことをしたら、本当に世界が滅んでしまう」

男「やはり、嘘をついていたな。この液体は、世界を滅ぼせる」

再び博士を押さえつけた男は、残忍な顔をしてフラスコを傾けていく。

男「どれ、酸の効果をもっと見てやろう」

博士の悲鳴と白い煙が、部屋中を満たしていく。

そのあまりの煙の量に、男はうっかりフラスコを落としてしまった。

男「しまった、せっかく手に入れたというのに」


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