10:名無しNIPPER[saga]
2016/05/31(火) 03:42:26.20 ID:6D4QUdRpo
美優「な……な……!?」
楓「あ、目を覚ました」
楓はニコニコと微笑みながら蘭子を正面から見つめ返した。
楓「お・は・よ・う」
蘭子は時々まばたきをして瞳を揺らす以外に動く気配はない。
しかし目の動きは明らかに楓と美優を認識していた。
意思を持っている。
楓「まだしゃべれないのかしら。でも私達の言葉はなんとなく分かってるみたいな……美優さん?何してるんですか、怖い顔をして」
その場に立ち尽くしながら、美優は、自分には到底手に負えない面倒事を招き入れてしまったと後悔した。
そして、昔もこんなことがあった、と過去の記憶が脳裡を掠める。
独り暮らしをしている美優の元へ、楓が突然押しかけてきた時の事を。
けれど、これはいくらなんでも非常識がすぎると思った。
人形が動いた。
この異常事態に比べれば、楓の突拍子も無い行動や謎めいた性格などは、ずっと美優の常識の範囲にあるのだと思い知ったのである。……
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