111:名無しNIPPER[saga]
2016/06/01(水) 01:35:01.61 ID:49W9hqJ1o
卯月「でもね蘭子ちゃん。凛ちゃんは別に蘭子ちゃんのことが嫌いなわけじゃないんです。こんな風にツンツンしてるけど、根はとても優しい女の子なんですよ」
蘭子「う、うん……」
卯月は蘭子と違って随分おしゃべりなドールだった。
卯月は、自分が渋谷家に来てから過ごした思い出を蘭子に話して聞かせた。
家族に連れられて旅行に行った事。
凛と一緒に学校の勉強をした事。
凛の母に教えられて料理が作れるようになった事。
初めて凛と一緒にカラオケに行ったときの事。
そして音楽が好きになった事。
卯月「あと、階段から落ちて大怪我したこともありました」
蘭子「大丈夫だったの……?」
ちなみにドールにも痛覚はある。
蘭子はそこまで大きな怪我をしたことはなかったが、体をぶつけたり軽く転んだりした程度の痛みは経験があった。
卯月「痛かったですけど、それより凛ちゃんがすごく慌てちゃって」
凛「あの時は……だって……」
卯月「お父さんがすぐにメーカーに連絡を入れて応急措置してくれたので、あまり大事にはなりませんでした。それで私、その時はじめて凛ちゃんが泣いてるのを見たんです。大声で私の名前を叫んで……」
凛「ちょっと卯月!今そんなこと言わなくてもいいでしょ」
卯月「えへへ……でも私、なんだかすごく嬉しくて……正直、記憶も少し曖昧なんですけど」
凛「あの時は強制スリープに入ってたから、傍から見たら本当に死んでるようにしか思えなくて、それで……だいたい卯月がどんくさいのが悪いんだよ」
卯月「そうなんです。私、ドールなのに少しドジな所があって、よく転んだりするんですよ。蘭子ちゃんはそういう事はないんですか?」
蘭子「私は特にそんなことは……」
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