6: ◆C2VTzcV58A[saga]
2016/06/03(金) 02:47:47.62 ID:+yBbj9OeO
「……じゃ、邪道?」
「はい」
「なんで」
7: ◆C2VTzcV58A[saga]
2016/06/03(金) 02:49:04.13 ID:+yBbj9OeO
「確かにメロンパンは甘さが売り。しかし、だからといって異分子であるチョコチップを安易に投入してよいものでしょうか。カリカリ感も減少しますし」
「おいしければいいんじゃないか?」
8: ◆C2VTzcV58A[saga]
2016/06/03(金) 02:49:54.32 ID:+yBbj9OeO
「要は、私の言いたいことはですね――」
彼女がぴんと人差し指を立てながら説明を続けようとしたその時、部屋のドアが勢いよく開かれた。
「ただいまー! せんせぇ、お腹すいた!」
9: ◆C2VTzcV58A[saga]
2016/06/03(金) 02:51:35.12 ID:+yBbj9OeO
「あの子達には言わないのか? そのメロンパンは邪道だーって」
「言いませんよ」
しれっとすまし顔で答える泰葉。さっきまでの情熱はどうしたのか。
10: ◆C2VTzcV58A[saga]
2016/06/03(金) 02:52:05.23 ID:+yBbj9OeO
「……今度」
「はい?」
「今度、一緒にパン屋に行こう。焼きたてのメロンパン、食べに行こう」
11: ◆C2VTzcV58A[saga]
2016/06/03(金) 02:53:04.06 ID:+yBbj9OeO
外はサクッ、中はふんわり――
こんがり焼きあがった生地に、網目のような線がすーっと引かれたその食べ物。まるでメロンのような見た目だ。
12: ◆C2VTzcV58A[saga]
2016/06/03(金) 02:53:54.06 ID:+yBbj9OeO
「みちるがおススメしてきただけあって、本当においしいな。ここのパン」
「ふふっ。今度お礼を言っておかないと」
最近、気づけば笑顔になっていることが多い気がする。鏡を見なくたって、自分がどういう顔をしているかはなんとなくわかる。
13: ◆C2VTzcV58A[saga]
2016/06/03(金) 02:54:39.55 ID:+yBbj9OeO
「また、一緒に食べに来てくれますか?」
「ああ、もちろん。そう毎度毎度来る時間はないけどな」
「わかっていますよ。それくらいは」
14:名無しNIPPER[sage]
2016/06/03(金) 02:55:37.72 ID:chQD7vxXO
いい話だな
15: ◆C2VTzcV58A[saga]
2016/06/03(金) 02:56:21.78 ID:+yBbj9OeO
おわりです。お付き合いいただきありがとうございます
泰葉ちゃんがメロンパン好きだって聞いたので書きました
過去作
16:名無しNIPPER[sage]
2016/06/03(金) 03:17:56.78 ID:t9jDqRTDO
とうとうメロンパン泰葉がここにまできたか
おつ
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