6:名無しNIPPER[saga]
2016/06/03(金) 22:46:23.35 ID:UvARFro70
「にこちゃん!」
私が声をあげる前に呼びかけたのは、凛ちゃんでした。
ちょっと挨拶しにきただけだから、と日を改めることにして帰ろうとするにこちゃんですが、なんとか阻止しなければなりません。実際、既に今日の練習は終わっているのですが、私たちはこの人をどうにかして繋ぎとめたいのです。
「何よ、来てすぐ帰るの? イミワカンナイ」
「えー!? にこちゃん帰っちゃうの!? 大銀河宇宙ナンバー1アイドルのくせにオメオメとお家に帰っちゃうの!?」
「一年生と二年生はみんな帰っちゃったけれど、まだ下校時間まで余裕もあるし、せっかく来てくれたんだからお話していって欲しいな」
三人が一斉に話しかけたせいで面食らうにこちゃん。いっぺんに喋るな、一人ずつ話せ、といった旨の文言をまくし立てながら後ろ手に扉を閉めるにこちゃん。戸を開けたままうるさくするのは他の人に迷惑だよね、知ってる。にこちゃんはそういう気付きにくいところの気遣いまでできる子だってことも、知ってる。でも言わない。こんな時、花陽はほんの少し、ずるっこになってしまうのです
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