41: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/06/05(日) 04:30:35.96 ID:Dg3HhfkC0
モバP「ああ、そうだ」
モバP「この人形に覚えがないか?」
泰葉「これ……あっ!」
泰葉「ずっと昔に私がなくした人形です……!」
モバP「そうか……」
モバP「あの、泰葉を演じていた人形の正体がこいつだ」
泰葉「この子……」
モバP「どのくらい前かは知らないが……この人形でたくさん遊んでいただろう?」
泰葉「はい……」
泰葉「って、なんでわかるんですか……!?」
モバP「この人形が泰葉の形になったからな」
モバP「たくさん遊んでいたからこそ、この人形に泰葉の記憶が……心が残ったのだと思う」
泰葉「人形に……」
朋「……そんなことありえるの?」
モバP「ありえるさ」
モバP「だからこそ、泰葉を人形とした後も、泰葉のそばにいたとも考えられる」
モバP「もし、『人間になる』だったり『成り代わる』が目的だった場合、そんなことしなくてよかったはずだからな」
モバP「泰葉を人形にして、その辺に捨てて、泰葉として生きることだってできたはずだ」
泰葉「……っ」
モバP「それをしなかったのは、泰葉に何らかの執着があったからだろう」
モバP「そして、それは泰葉から与えられた心からできたのがあいつだったからだ」
みく「……確かに、あいつは泰葉チャンのことを考えて動いてたにゃあ」
聖「私たちを連れてきたのも……泰葉さんの人形の友達を作るため……って」
泰葉「……じゃあ、私って心の片隅であんな風に考えてたりするんでしょうか?」
モバP「いや、あくまであれは泰葉の心が元となっただけで、泰葉の心そのものってわけではない」
モバP「無くされてから、与えられた心が歪んで、変質して言ったのだろう」
モバP「芯のところは変わってないかもしれないがな」
泰葉「そうですか……」
モバP「……もう、その人形には何も残ってない」
モバP「だが……怖いなら俺が処分しておこう」
泰葉「いえ……大丈夫です」
モバP「……そうか」
泰葉「……今度は、無くさないようにします」
52Res/47.32 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。